最近苦しいなって思ってました。
頭の中が絵のことでいっぱいで、常にもやもやしていて、どうしてだろうって嫌になったりして。
絵を描かなくなれば楽になる、そんな気がしていました。
でも違う。
絵を描く事が苦しいんじゃなかった。
私は知らず知らずのうちにその先ばかりを見てしまっていたんです。
何者かにならなくちゃ、ちゃんと結果を出さなくちゃって…
自分よりも求められている人のことを見つけては、焦って比べて悲しくなる毎日。
そういうのが苦しかっただけでした。
絵を描くの、楽しいんです。
時間が経つのを忘れて夢中になれる。
辛い事も嬉しい事も、全部私の代わりに作品が持っててくれるんです。
それを見て下さる方がいるのも本当に嬉しくて、たくさんたくさん救われています。
プロとして絵描きを名乗れるようになりたかったのは、ただ居場所が欲しかったのかもしれません。
みんなができる事ができない。
変だよねって思われる事が多々ありました。
そんな私でも、ちゃんとここにいて良いんだって思いたかったんだと思います。
でもね、キリがないんです。
持っている物は徐々に当たり前になって、すぐに持っていないものを夢見続けてしまう。
私が今まで踠いてきた数年間、そしてそこで得た物はかけがえの無い物であり、とても大きな価値のはず。
近くの物に目を向けないで、愛だの夢だの言うなんて。
きらきらしていないこの日常が、だからこそ何より大切なのでしょう。
わかっているのに、なんですぐ見失っちゃうのかな。
これからも心を込めて絵を描きます。
みんなには届かないけど、受け取ってくださる方もいる。
その方と、自分自身のために。