正しさの魔法なんてのは
この世界に無くてよかったんだ
だって正しさは優しさを孕んでいる必要があるの
君の師はきっとひけらかす
さあ、これこそが正しい生き方なのだと
君が自ら見つけなくてはいけないことを、
世界は大きな旗として掲げるでしょう
まるでそれ以外は間違いみたいに
大きな旗は君の目に嫌でも飛び込んでくる
周りの人も口を揃えて同じ歌を口ずさむ
そうして君はいつしか思うでしょう
そうでなくてはいけないのだって
そればかりが正解なのだって
目を閉じて、世界を閉めて
静かな時に初めて浮かび上がってくる声を聞いて
突拍子の無いことでも否定しないで
自分自身が感じたことが全てだよ
君の作り出した呪文は、すぐには魔法にならないかもしれない
そんなものはただの言葉の羅列だよって、誰かは笑うかもしれない
でも結果に繋がらないことが無意味なわけじゃない
すぐに目的地に辿り着くなら、旅をする必要もないでしょう
ゆっくり探していけば良いよ
納得のいくような、君だけの呪文を
正しくもなんともない、君にしか使えない魔法を
Comments