orie

2021年6月6日

かたっぽ

全ては受け入れられない世界で

私は心を分けて他所へ置こうと思ったのです

どこかに散らばった記憶の感情は

そうして誰かの元へ到着して

片っぽと片っぽがお守りになったらいいのにと、端っこの窓からぼんやり思うのです

いくつも増えた水滴が

泡になる前に流れ落ちた夜

許せない事がたくさんあったでしょう?

どうしてこんなものなんだって

現実のおはなしは信じたくないものばかり

昔意地悪な誰かが損と名付けたみたいに

きっと優しいあなたは持っているものが多い分、こぼれ落ちてしまうのでしょう

あたたかいものや柔らかいものを

わざと握りつぶしてしまう人もいるのだけど

見えたものだけが全てじゃないのだから

いいじゃない、そのままで